基本情報技術者試験令和3年2107問27

トランザクション管理の重要性と誤解されやすいポイント

データベースのトランザクションに関する記述のうち,適切なものはどれか。

×不正解です

トランザクションとは、データベースにおける複数の操作を一つの処理単位として扱うことです。

この複数の操作がすべて実行されるか、または一切実行されないかのいずれかを保証することが求められます。

この特性を持つことで、データベースの一貫性と信頼性が保たれます。

トランザクション管理における代表的な操作の一つに「ロック」があります。

ロックはデータの一貫性を保つために、他のトランザクションが同時に同じデータに対して異なる操作を行わないように制御する機能です。

一方、「ロールバック」とは、障害やその他の理由でトランザクションが正常に完了できない場合に、それ以前の状態にデータを戻すための操作です。

「コミット」はトランザクションの変更を確定させる操作で、ロールフォワードは障害直前の状態にデータを回復させるための操作です。

デッドロックとは、複数のトランザクションが相互に資源を待機し続けることで、処理が進行しなくなる状態を指します。これが発生した場合、通常は一方または双方のトランザクションを中止し、ロールバックすることで解決します。

  • ア: 他のトランザクションに更新されないようにロックは必要不可欠です。ロックをアプリケーションプログラムが解放してしまうと、他のトランザクションからデータが更新可能となってしまいます。したがって、ロックの解放は望ましくありません。
  • イ: トランザクション障害が発生した場合は、ロールバックを行うのが一般的です。ロールフォワードは、障害からの復旧時に利用される方法で、障害発生前のコミット済みトランザクションの状態にデータを復旧する手法ですので、選択肢イの内容は誤りです。
  • ウ: トランザクションの更新結果を確定する操作は「コミット」であり、ロールバックはトランザクションを元の状態に戻す操作です。したがって、選択肢ウの説明は誤りです。
  • エ: デッドロック発生時には、通常、DBMSが両方または一部のトランザクションをロールバックして解決を図るのが正しい対処方法です。エの内容は事実に即しており、正解です。
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