基本情報技術者試験令和3年2112問15

キャッシュメモリのヒット率を求める方法とその意味

[図1]に示す構成で,[表1]に示すようにキャッシュメモリと主記憶のアクセス時間だけが異なり,他の条件は同じ2種類のCPU, XとYがある。

あるプログラムを CPU, XとYとでそれぞれ実行したところ,両者の処理時間が等しかった。このとき,キャッシュメモリのヒット率は幾らか。

ここで,CPU 以外の処理による影響はないものとする。

図1
キャッシュメモリと主記憶のアクセス時間
表1 単位ナノ秒
CPU XCPU Y
キャッシュメモリ4020
主記憶400580
×不正解です

キャッシュメモリがあると、CPUはまずキャッシュメモリにアクセスし、そこにデータが存在しない場合にのみ、より時間のかかる主記憶にアクセスします。したがって、データのアクセス時間の平均は、キャッシュメモリと主記憶へのアクセス時間、並びにキャッシュのヒット率に基づいて計算されます。今回の問題では、CPU X と Y の処理時間が等しいため、その等式からキャッシュメモリのヒット率を求めます。

具体的には、CPU X の場合は「40×P+400×(1-P)」で表され、CPU Y の場合は「20×P+580×(1-P)」で表されます。これらが等しいため、方程式を立てると、「40×P+400×(1-P)=20×P+580×(1-P)」となります。この方程式を解くと、ヒット率 P は 0.9 になります。つまり、キャッシュメモリのヒット率は 0.90 であることが分かります。

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