多数のクライアントが,LANに接続された1台のプリンターを共同利用するときの印刷要求から印刷完了までの所要時間を,待ち行列理論を適用して見積もる場合について考える。
プリンターの運用方法や利用状況に関する記述のうち,M/M/1の待ち行列モデルの条件に反しないものはどれか。
×不正解です
M/M/1モデルに基づくプリンターの待ち行列理論の解説
待ち行列理論(Queueing Theory)では、サービスを受けるために並ぶプロセスを確率論的にモデリングします。
この問題では、ネットワーク(LAN)に接続された1台のプリンターについて考えています。
プリンターがどのように要求を処理するかを示すために、M/M/1モデルを使用します。
M/M/1モデルはマルコフ過程に基づいたもので、「M」は「ランダム」を示します。具体的には、以下の条件を指します:
- 客(印刷要求)の到着間隔がランダム
- サービス提供時間(印刷時間)がランダム
- 窓口(サービス施設)が1つ
これにより、プリンターは印刷要求をランダムに受け取り、順番に処理します。このモデルで重要なのは、サービスを受ける順序が先着順で、順番を変更できないということです。他のモデルのように優先順位を付けることはできません。また、サービスは絶え間なく提供されるべきで、途中で受付が中断されてはいけません。
- ア: 一部のクライアントがプリンターの空き具合を確認してから要求を出す場合、到着間隔のランダム性が失われています。よって、これはM/M/1モデルの条件に反します。
- イ: すべての印刷要求が緊急性や量に関係なく先着順に処理されているので、到着間隔とサービス時間がランダムであるM/M/1の条件に適合します。
- ウ: プリンターのバッファサイズを超えた場合に受付が中断することは、サービスが連続して提供されるべきというM/M/1の条件に違反します。
- エ: 印刷時間が固定の準備時間と印刷量に応じた時間の合計で決定される場合、サービス時間がランダムではなくなるため、M/M/1の条件に反します。
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